フリーランス
制作会社で働く
インハウスデザイナー
デザイナーと言えば、制作会社への就職が当たり前だった時代から、フリーランスとしての働き方も珍しくなくなった今。デザイナーの働き方は、大きく3つに分類できます。
この記事では、インハウスデザイナーの「働き方」についてご紹介します。
インハウスデザイナーとは?
「in-house(インハウス)」という言葉は、「組織内の・内勤の」という意味があり、自社内で業務を完結させることを指しています。
インハウスと対照的な言葉で、近年よく耳にするようになった言葉に「アウトソーシング(outsourcing)」があります。
アウトソーシングは、外部(アウト)からの調達(ソーシング)を意味し、業務を外部へ発注・委託することを指します。
アウトソーシングにはデザイン業務以外に、コールセンターや、経理代行業務、工場の作業外注など、様々な業務があります。
また、アウトソーシングには「委託側」と「受託側」があり、フリーランスや制作会社はデザインに関して言えば「受託側」になります。
デザイン業務で「受託側」であっても、別の業務(会計や電話代行、写真やイラスト描きなど)では、「委託側」になる場合はあります。
インハウスデザイナーの場合は、多忙な時期にアートディレクターとなり、デザイン業務を外注するケースもあることから「委託側」になる場合があります。
ですが、インハウスデザイナーが「受託側」になることは基本的にありません。
なぜならインハウスデザイナーは、自分が所属している企業の「デザイン関連業務」しか行わないからです。この部分が、フリーランスや制作会社で働くデザイナーとの大きな間違いです。
インハウスデザイナーの仕事内容
フリーランスや制作会社で働くデザイナーと、インハウスデザイナーとの違いを、違う角度から見てみましょう。
フリーランスや制作会社で働くデザイナーにはあって、インハウスデザイナーに無いものがあります。それは、外部クライアントです。
インハウスデザイナーは、自分の所属している企業がクライアントと言えます。
クライアントがいっぱい
クライアントは1社
フリーランスや制作会社は、案件ごとにターゲット層、業種、コンセプトが全く違います。昨日は病院のロゴ提案をしてるかと思えば、次の日は商業施設のサイン計画を提案しているということもあります。
インハウスデザイナーの案件も、それぞれにターゲットは違う場合もありますが、フリーランスや制作会社ほどバラエティに富んだ案件ではありません。
しかし、インハウスデザイナーは、様々な角度からデザインを行うことが出来ます。一つの製品に対して、パッケージデザイン、カタログ、ネット記載、展示会でのアピール方法など、様々なデザインアプローチを試行錯誤することが出来ます。
仕事のはじまり
フリーランスや制作会社は、クライアントから依頼されて、仕事がはじまります。
一方インハウスデザイナーの仕事のはじまりは、企業の上層部の会議によって、商品企画などの話が持ち上がった時です。
上層部の会議に出席している場合、企画が立ち上がった背景やターゲットなどを知ることが出来るので、ある程度迷いなくデザイン業務を進めることが出来ます。会社側にとっても、説明する時間を短縮できスピーディーに物事が進みます。
ヒアリング能力に長けたデザイナーは、インハウスの場合も重宝されます。けれど、フリーランスや制作会社のデザイナーにとっては、これからの時代 “ 必須能力 ” といって良いでしょう。